相続税申告Q&A

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税理士 長嶋佳明
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相続税が課税されるのかどうか知りたい方
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相続税改正Q&A
相続税が課税されるのかどうか知りたい方
2013.01.04
相続税はかかりますか?母が受け取る生命保険金
【ご質問】
生命保険の税金について教えてください。

私の叔父が私の母に遺産を渡したいと言っています。
これまでお世話になりっぱなしなので感謝の気持ちとのことです。

このことを叔父が銀行員との世間話の中で伝えたところ、銀行員が生命保険に加入してはどうかと提案してきました。
母は、生命保険金を受け取れば贈与税がかかるのではないかと心配になり、私に相談してきました。

銀行員が言うには、母は法定相続人ではないので税金がかかるらしいが、確かなことはわからないため税務署に聞いてくださいとのことでした。
そこで私が税務署に電話をしたところ、相続人など関係なく一定額までは税金がかからないとのことでした。
誰の言葉を信じてよいのかわからなくなり、確かなことが知りたいです。




【税理士長嶋の回答】
まず、そもそも相続税がかかるのかどうかを判断してみましょう。
もし、相続税がかかりそうであれば、税金のことを心配されてはいかがでしょうか。




【そもそも相続税がかかるのかどうか】
叔父様が死亡されたときにお母様が死亡保険金を受け取ったときは、その保険金は相続税の対象となります。
ご相談者様が税務署に電話をされて聞かれた「法定相続人など関係なく一定額までは税金がかからない」という部分は、そもそも相続税がかかるのかどうかを判断してくださいという意味です。

相続税には、相続人の生活保障などを考慮して基礎控除という非課税枠を設けています。
相続税の基礎控除は次の算式により計算します。

「5000万円+1000万円×法定相続人の数」

例えば、叔父様の法定相続人が2人であるときは、5000万円+1000万円×2人=7000万円までの財産には相続税はかかりません。
つまり、そもそも相続税がかからないのであれば、お母様が生命保険金を取得されたとしても相続税はかかりません。


なお、相続税の基礎控除が次のように改正される予定になっていますので注意が必要です。
「3000万円+600万円×法定相続人の数」

例えば、叔父様の法定相続人が2人であるときは、3000万円+600万円×2人=4200万円が相続税の基礎控除となります。
もし、相続税の基礎控除が改正されると非課税枠が2800万円少なくなりますので、相続税が課税されそうなのかどうかの試算をされることをお勧めします。

相続税の基礎控除改正については、2012年3月20日付の相続税申告Q&Aブログ「相続税基礎控除の改正による相続税の増税効果」にてご紹介しています。




【相続人の生活保障のため死亡保険金の非課税】
銀行員が言った「お母様は法定相続人ではないので税金がかかるらしい」という部分は、生命保険金の非課税のことを意味しています。

生命保険の死亡保険金には、相続人の生活保障などを考慮して基礎控除という非課税枠を設けています。
死亡保険金の非課税枠は次の算式により計算します。

「500万円×法定相続人の数」

しかしながら、お母様は相続人ではないので、この死亡保険金の非課税枠を使うことができません。
非課税の制度が設けられている趣旨は「相続人の生活保障」であるため、相続人ではない人が受け取ったときはこの趣旨に合わないため非課税にはならないということになります。

もし、叔父様に相続税がかかるようであれば、お母様が受け取る死亡保険金の全額が相続税の対象になります。




【銀行員はしっかりと勉強してから話を持ってくるべき】
税理士長嶋が強く申し上げたいのは、銀行員はお客様のためにもっと勉強してくださいということです。
お客様に「税金がかかるらしい」と伝えたところで何の税金(相続税なのか?贈与税なのか?)がかかるのか理解できません。

また、銀行員自身がよく理解できていない商品をセールスするのはお客様にとって迷惑なだけで、お客様は混乱されています。
まず、銀行員自身がその生命保険に加入して、商品内容を理解するべきでしょう。




【相続税申告Q&A参考ブログ】
・相続税対策に活用する生命保険
 
・相続税はかかりますか?相続人以外が受け取った生命保険金(2012.11.07)

・相続税の申告、生命保険は相続財産になりますか?(2012.07.27)

・相続税の計算、生命保険の非課税はいくらですか?(2012.07.18)


・高度障害保険金に相続税はかかりますか?(2012.05.15)
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