【ご質問】
先日、母が亡くなりました。
母名義の主だった財産は、預貯金のみです。
子供の私が母名義の預貯金を相続するとき、どのような税金がかかるのでしょうか。
また、税金がかかる場合、どのような手続きが必要でしょうか。
【税理士長嶋の回答】
お母様名義の預貯金を相続したときは、相続税がかかる可能性があります。
【相続により財産を取得したときは相続税がかかる可能性がある】
相続税は、相続や遺贈により取得した財産の合計額が基礎控除額を超える場合に、その超える部分に対して、課税されます。
例えば、お母様の財産として預貯金以外にご自宅の不動産や投資信託などがあれば、ご自宅や投資信託などの財産にも相続税がかかる可能性があります。
そのため、お母様の財産のすべてを把握しなければ相続税がかかるかどうかわかりません。
【相続税には基礎控除(非課税)がある】
相続税には、相続人の最低限の生活保障をするという意味で、基礎控除(非課税)があります。
相続税の基礎控除は、次の算式により計算します。
5000万円+1000万円×法定相続人の数=相続税の基礎控除
例えば、法定相続人が2人であれば、5000万円+1000万円×2人=7000万円が相続税の基礎控除となります。
つまり、お母様の相続財産の総額が7000万円を超えていなければ、相続税はかかりません。
【相続財産が基礎控除を超えているときは相続税がかかる】
例えば、相続税の基礎控除が7000万円のときに、お母様の相続財産の総額が8000万円のとき。
8000万円-7000万円=1000万円に対して、相続税がかかることになり、相続税の申告書を税務署に提出しなければなりません。
相続税の申告書の提出と相続税を払う期限は、お母様が亡くなられた日から10ヶ月以内です。
もし、相続税が確実にかかるとわかっている場合や相続税がかかるかどうかギリギリのラインであるときは、早めに相続税の準備をされることをお勧めします。
【相続税申告Q&A参考ブログ】
・相続後に発見された財産の相続税申告は必要ですか?(2012.10.19)